中古DVDを6枚買った日。40代パパの隠密ミッション

娘の習い事の送迎まで、あと1時間。

いつものように、近くの書店で時間を潰すつもりでした。ところが、その日は思いがけず、10年ぶりの「隠密ミッション」が始まってしまったのです。

きっかけは、書店の片隅にあるレンタルビデオコーナーでした。

10年ぶりに見つけた、あの暖簾

立ち寄ったのは、自宅から車で小一時間ほど離れた土地にあるチェーン店の書店。知り合いに会う可能性も低く、送迎の合間に過ごす場所としては、なかなか都合のいいところです。

本を探しながら店内を歩いていると、ふとレンタルビデオのコーナーが目に入りました。そして、その奥に見えた「大人のコーナー」の暖簾。

その瞬間、学生時代の記憶が一気によみがえりました。今ではPCを開けば、ほとんどのことが自宅で完結します。わざわざ店まで足を運び、棚を眺め、誰にも会わないことを少し気にしながら選ぶ。そんな行動自体が、すでに懐かしいものでした。

しかし、懐かしさというものは、ときに人を予定外の方向へ連れていきます。

レンタルではなく、中古DVDを選んだ理由

棚を眺めていると、レンタル落ちの中古DVDがまとめて販売されているのを見つけました。価格は、5枚で1,700円、10枚で3,000円。お小遣いの範囲で楽しめる、現実的な金額です。

  • 返却のために、もう一度店へ戻らなくていい
  • 購入後は自分の好きなタイミングで楽しめる
  • 1枚あたりの価格を抑えやすい

レンタルにはレンタルの良さがあります。ただ、送迎の合間に立ち寄った私にとっては、「返却しなくていい」という気軽さが大きな魅力でした。

500作品近くありそうな棚を前に、私はしばらく立ち尽くしました。若い頃なら勢いで選んでいたかもしれません。しかし、今は管理職。仕事でも家庭でも、限られた時間と予算の中で判断する癖がついています。

結局、予算と内容を見比べながら厳選し、6作品、合計1,950円に絞り込みました。6作品で1,950円。これはもう、ちょっとした「中古DVD福袋」です。

購入した瞬間から、隠密ミッションが始まる

購入するまでは、普通の買い物でした。しかし、袋を受け取った瞬間から、私の中では別の任務が始まります。

「これを、どうやって自然に家へ持ち帰るか」

大げさに聞こえるかもしれませんが、家族と暮らしていると、趣味の買い物にも少しだけ段取りが必要です。

ミッション1:車内で落ち着く

まずは、車内で目立たない場所に置きました。普段から家族が頻繁に触る場所ではなく、荷物の整理に使っているスペースです。

ここで重要なのは、慌てて行動しないこと。買った直後は、なぜか少し気持ちが高ぶっています。そんな状態で家に持ち込むと、普段ならしないような不自然な動きをしてしまうものです。

仕事でもそうですが、隠密活動の基本は「平常心」です。

ミッション2:保管方法を考える

自宅に持ち帰った後は、パッケージをそのまま置きっぱなしにしないようにしました。趣味のものは、本人にとっては大切でも、家族から見ると「何これ?」となることがあります。

専用のケースにまとめ、他のディスク類と一緒に管理する。使い終わったものは長期間残さず、必要に応じて整理する。大切なのは、家族の生活空間を圧迫しないことです。

ミッション3:視聴のタイミングを待つ

購入したからといって、その夜すぐに楽しめるとは限りません。我が家では、リビングのテレビを家族みんなで使っています。つまり、視聴するには「完全に一人になれる時間」が必要です。

家族が寝静まった後でも、誰かが水を飲みに起きてくるかもしれない。子どもが急に部屋へ入ってくるかもしれない。そう考えると、確実に一人になれるタイミングを待つほうが、結果的には気楽です。

結局、その日は無理をせず、別の日にゆっくり楽しむことにしました。

6作品を試した結果は?

後日、購入した6作品を順番に再生してみました。結果は、リピート確定が2作品、一度楽しめたものが2作品、そして残念ながらハズレが2作品。

1,950円で6作品。1作品あたりに換算すれば、かなり安く楽しめたことになります。もちろん、すべてが当たりではありません。中古品なので、画質や状態が気になる場合もありますし、内容の好みも人それぞれです。

それでも、棚の前で悩み、選び、持ち帰り、タイミングを待ち、実際に再生してみる。その一連の流れまで含めて、ちょっとしたイベントでした。

今なら、もっと簡単に楽しめる

今振り返ると、中古DVDには少し手間もあります。

  • 店まで足を運ぶ必要がある
  • 好みの作品が見つかるとは限らない
  • 保管場所を考える必要がある
  • 再生機器や視聴環境に左右される

その点、現在はPCやスマホで完結する有料VODが便利です。作品を探すところから視聴まで自宅で済み、ディスクを保管する必要もありません。

昔は「どうやって買うか」「どうやって持ち帰るか」までが楽しみの一部でした。今は「どうやって自分の時間を確保するか」が、より重要になった気がします。

隠密活動で一番大切なのは、無理をしないこと

今回の中古DVD購入で感じたのは、趣味そのものよりも、「自分の時間をどう守るか」ということでした。

家族に隠れて何かをすることが目的ではありません。家族の生活を乱さず、仕事にも影響を出さず、そのうえで自分の楽しみを確保する。

そのためには、無理に急がないこと。余計なものを増やさないこと。そして、今の自分に合った方法を選ぶこと。

中古DVDは、今でもコストを抑えて楽しめる選択肢です。ただ、保管や視聴のタイミングが気になる人なら、PCやスマホで完結するVODのほうが、使いやすい場面も多いでしょう。

有料VODの違いや料金を比較したい方は、こちらの記事も参考にしてください。

関連記事:有料VOD(FANZAなど)の比較記事

あの日、送迎の合間に立ち寄った書店で始まった小さな隠密ミッション。

6作品のうち、当たりは4作品。費用は1,950円。

そして、いちばんの収穫は、昔と今では「自分時間の楽しみ方」が変わったと気づけたことでした。

今夜も私は、家族の生活を大切にしながら、深夜の書斎で静かに自分の時間を楽しみます。