散々「奥手だった」というエピソードを書いてきましたが、今回は私が初めて女性とお近づきになった、大学時代の話をします。
彼女が欲しかった大学時代。しかし願望を募らせているだけの日々を過ごし、気づけばもう四年生。卒業単位も取りきり、数ヶ月後には社会人になろうとしていた頃のことです。
毎日のメールが、冴えない日常を彩っていく
当時利用していたのは、写真も年齢も分からず、メッセージのやり取りだけでお互いを探っていくスタイルのサイトでした。何十件もメッセージを送り、返信があればやり取りを続ける。それを数週間続けた結果、一人の女性と個人アドレスの交換にまで漕ぎ着けました。
それからは毎日メールのやり取りが続き、大学の食堂で友人とトランプをして時間を潰していた冴えない日々に、ときめきが舞い込んできました。友達に「携帯鳴りすぎ」と煙たがられるほど、日常が変わっていったのを覚えています。
やがて「会いたい」と、初めての約束を取り付けることができました。
カラオケで縮まった距離、それでも決めきれなかった気持ち
当日、彼女は車で迎えに来てくれ、カラオケ店へ向かいました。最初は距離のあった座席も、曲が終わる頃には隣にぴったりと座るほど近づいていました。
「なんだかすごく好感を持たれているな」と、妙に冷静に分析していた自分がいたのを覚えています。その後、昼食やプリクラを撮って一日を過ごしましたが、自分の中で何かが決定的に盛り上がることはありませんでした。
夕方、「もう帰っちゃうの?」と聞かれましたが、自分の気持ちに従って、そのまま帰ることにしました。
届いたメールに、「ごめん」と返した結末
家に帰った後、彼女からメールが届きました。「今日はありがとう。付き合いたいと思ってるけど、いいかな?」
私の返事は「ごめん」の一言でした。すぐに着信があり、「なんで?」と聞かれましたが、明確には答えられませんでした。今思い返しても、はっきりした理由は分かりません。会話の最後、電話の向こうから彼女の泣き声が聞こえ、通話を切りました。
ほろ苦く、申し訳なさの残る、人生初のデートの結末です。
あの経験があったから、今の自分がある
あの頃の私は、周囲の目を過剰に気にしてしまい、目の前にあった関係性から逃げ出してしまいました。一瞬の感情の揺らぎで、チャンスを手放してしまった苦い経験です。
しかし、そんな不器用だった過去があったからこそ、今は物事にじっくり向き合い、自分にとって大切なものを見極める判断力が身についたのだと思います。

