1階の天井から響く「2階の足音」という警報
私の家は1階がリビング、2階が寝室という間取りです。 深夜の自由時間、11世代i7のPCでVRの世界に浸っているとき、最も神経を研ぎ澄ませているのは視覚ではなく「聴覚」です。
2階で子供が目を覚ましたのか、あるいは妻が動いたのか。天井がミシッと軋む音が聞こえた瞬間、私の指は電光石火の速さでブラウザのタブを閉じます。そして、あらかじめ開いておいたExcelの画面や仕事の資料に切り替え、「遅くまで仕事を頑張っている父」の顔を作るのです。この一連の動作は、もはや条件反射の域に達しています。
リビングに鍵がないという「セキュリティホール」
残念ながら、我が家のリビングには鍵がありません。 どれだけ1階で静かにしていても、誰かが階段を下りてきてドアを開けられたら、その瞬間に私の「深夜の隠密作戦」は強制終了を迎えます。
VRゴーグルやPCの大画面は没入感に優れていますが、背後の無防備さは拭えません。管理職としてリスクマネジメントを仕事にする身としては、この「背後を突かれる可能性」を放置しておくわけにはいかなかったのです。
最終防衛ラインは「トイレ」という名の個室
そこで行き着いた最も安全な方法が、「トイレでのスマホ視聴」です。 トイレであれば、家の中で唯一堂々と鍵をかけることが許されます。iPhone Xとイヤホンさえあれば、そこは誰にも侵されることのない完璧な個室へと変貌します。
リビングの大画面ほどの迫力はありませんが、「誰にも邪魔されないという絶対的な安心感」が、没入感を何倍にも高めてくれます。狭い空間だからこそ、iPhone Xを動かして視点を変える動作も最小限で済み、より密やかな楽しみを堪能できるのです。

